シン・ムシバロン➈
- 2023年12月7日
- 歯について
まだまだ続くよ、むし歯の話
散々色々と書いて参りましたが、
むし歯に関与する、重要参考人は上図の4人
『細菌』、『糖質』、『唾液』、『フッ化物』
中でも、今回は『細菌』についてのお話をば、、、
歯医者の仕事は“細菌との戦い”
上の図のように、お口の中は細菌だらけ。
諸説ありますが、口の中には300~700種類、
よく歯を磨く人でも1000~2000億もの細菌が存在すると言われております。
多っ、、と思うかもしれませんが
これは何も口の中に限ったことではありません!!
人間は“細菌と共存”しているのです。
細菌、いや最近流行りのマイクロバイオームなんかもは、
まさにその最たる例ですが、
今回は、口の中、とりわけ“むし歯菌”に関係したお話をば
口の中に存在する数多ある細菌の中で、
最も有名と言っても過言ではない細菌は、
「ミュータンス菌」
正式名称は、
「ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)」といい、
大きさは約1μm (マイクロメートル、 1/1000mm)の球状のとても小さな菌です。
以前はむし歯はこの菌だけが原因(単独犯)と考えられておりましたが、
最近では、他にも様々な菌の関与が指摘されています。
むし歯菌である『ミュータンス菌』の必殺技、
もとい大きな特徴と言えば、
などが挙げられます。
①がもっとも特徴的で、むし歯や歯周病が
『バイオフィルム感染症』と呼ばれる、最たる所以で、
バイオフィルム
ぷかぷか漂っているようなひとつひとつの菌だけでは弱くても、
がっちりスクラムを組んで、強固に結びついた菌の集合体は
一筋縄ではいきませぬ!!
台所のヌルヌル汚れをイメージしてみてください!
強力な洗剤をかけてしばらく放置するか、
ゴシゴシと強くこすり洗いしなければ、なかなか取れません。
対して口の中と言えば、
口のなかに強力な洗剤を流し込むわけにもいかないため、
歯ブラシでていねいにこすり取るしかないのです。
以上のように、口の中を無菌の状態にするなんて土台無理な話ですので、
いかに菌量を少なくするか
悪い菌をはびこらせないか
菌量のコントロール(=日々の歯磨き、定期的なメインテナンス)
菌の感染経路を把握することが肝要です。
むし歯は感染症
つまり人から人へ、写ルンです。。感染る(うつる)んです。
つづく