シン・ムシバロン 歯
- 2023年12月5日
- 歯について
21世紀になって、
う蝕(むし歯)という疾患は
「脱灰と石灰化のバランスが偏っている状態であり、う蝕=う窩ではない」
という考えが浸透しました。
脱灰因子と防御因子(脱灰を防ぎ石灰化を促進)の間のバランス崩壊が、
う蝕の発生原因である。
という見解のようです。
のっけから、難解です。
一応、匿名でやっているわけではないので、
つっこまれない内容(?)を書かないと怒られそうなので、
ここで用語の整理をしてきたいと思います。
今まで散々、虫歯、虫歯と申してまいりましたが、
どうやら正確には『むし歯』と表現した方がいいみたいです。
これは、JSPP(全国小児歯科開業医会)という組織にて、
子供たちが虫歯という表記をみて、
虫が歯を食べることによってできるという誤解をしてしまう恐れがあるということで、
『むし歯』という表記にしましょうよ
、、、ということに決まっているようです。
知らなんだ。
で、前述の難解な内容ですが、
皆さんがよく頭に浮かべる『むし歯』ですが、
実はその進行程度によって呼称が2段階存在します。
ここで前述の、『う蝕』(うしょく)と『う窩』(うか)の話です。
『う蝕』(うしょく)とは、、、
口腔内の細菌が糖質(食べ物、飲み物)から作った酸によって、
歯質が脱灰(溶ける)されて起こる歯の実質欠損のこと
『う窩』(うか)とは、、、
う蝕(むし歯)の進行によってできた凹型の穴のこと
つまり、冒頭の問題の解答は、
というかたちになります。
う蝕が進行した結果、穴が開いてしまいます。
ここで、もう一つ大事な用語の説明
脱灰
これは食べ物(糖質)から、細菌が酸を産生して、
歯の表面を溶かす現象をいいます。
食べた後に、歯の表面がザラザラした感じがあるのは、この『脱灰』した状態で
しばらくすると、またツルツルした感じが戻ってくるのは、
唾液(つば)の中に含まれているミネラルで、歯の表面が修復される
『再石灰化』が起こっているためです
私たちの歯の表面では、絶えずこの脱灰と再石灰化が繰り返されています。
この境界線がPH(ペーハー)5.5くらいと言われており、
つまりは、PH5.5は
しのぎを削ったあの攻防戦、今なおつづくここは最前線なわけで、
歯医者はここでたたかっているんです。
まとまりませんでした。
つづく