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いかに死ぬか

あけましておめでとうございます!

本年もよろしくお願い致します!

 

で、新年一発目です。

昨年流行った本とは真逆のテーマになりますが、

最後まで一読のほどよろしくお願い致します。

 

 

超高齢化社会に突入した現在、

医療技術、栄養面の向上により平均寿命が延伸していく一方で、

クオリティオブライフ(QOLQuality of life)

直訳すると生命の質、

ひいては人生の内容の質、社会的に見た生活の質、

といったものが重要視されるようになってきています。

こと、医療の分野に限っては、

長生きしても、寝たきりであったり、

身体的に生活が制限されたりするような状況は、

いわゆるQOLが高い状態とは言えず、

いかに人間らしく生きるか、QOLをいかに高めるかという事は

医療の質を考える上で、ひとつの課題と考えられます。

 

そういった背景の中、

「健康上の問題で、日常生活が制限されることなく生活できる期間」

ざっくり言えば、

寝たきりでもなく、健康的に生活できている年齢の平均…という意味合いで

健康寿命といった新たな見方もなされるようになってきており、

最近の統計では、

平均寿命は、男性80歳、女性86歳、であるのに対し

健康寿命は、男性71歳、女性74歳ということとなっているようです。

 

これはつまり、男女ともに人生の最後の10年近くは、何かしら病気を抱えていたり、

場合によっては、生きる上で誰かしらの介護が必要である、

と言いかえることができるのかもしれません。

 

で、表題の

いかに死ぬか?

についてですが、誰しも、もがき苦しんで死にたいなんて思う人はいないでしょう…

死ぬときは安らかに、苦しまずになくなりたい…

当たり前の感情だと思います。

 

僕自身はまだ若い(?)ので、いかに生きるか?

真逆のテーマでもがき苦しんでいますが、

 

職業柄、訪問診療や重病の方などに携わらせて頂く機会が多かったことから、

いかに死ぬか?

ということについて、折に触れて、考えを巡らせることが多かったように思います。

ただ、“死”は誰かの物語ではなく、

人生のエンディングが近くなった時、

また、身近な人の死に遭遇する時、
親の介護の場面に遭遇する時、

きっかけは様々でしょうが、誰しもが通らないといけない

目を背けてはいけない現実とも言えます。

 

日本ではあまり見かけませんが、

よく外国のドラマとかでは、病院の中に礼拝堂があって、

死を前にお祈りしたり、死への準備といったシーンも目にしたりすることもありますが、

海外では信仰心も手伝ってか死生学(しせいがく、 thanatology

として、死を見つめることは、確立した一つの学問となっているようです。

 

で、ダラダラと前置きが長くなってしまいましたが、

僕は、われわれ歯科医が寄与できる部分は、

ここなんじゃないかと思っています。

 

歯医者なんて痛くなければ行く必要もないかもしれないけど、

行くことで、クオリティを上げれるところ

 

いかに死ぬか?

それは高齢者歯科医療においては、

なるべくならば口から好きな物を食べることが生理的であるだろうし、

栄養面、食形態、摂食嚥下、寄与できる部分は多分にあるんじゃないかと、、

質の高い口腔ケアは誤嚥性肺炎を予防するし、

廃用での機能低下に関しても、機能回復は難しくても、維持、見極めは可能だし、、、

 

と、書き足りないですが、くどいのでここくらいで!

あくまで私見ですので、批判的思考で読んでいただけると幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

次回はライトバージョン