一般歯科
一般歯科は、虫歯や歯周病、根管治療、入れ歯の製作といった一般的なお口の中のトラブル全般をみる診療科です。口の中はもちろん、お口まわりに関する相談や治療後のフォロー、定期的なメンテナンスまでその診療内容は広範にわたります。
近年、歯周病と全身疾患の関連性が明らかになるなど、口腔ケアの重要性が増しています。
当院では、お子さんからご年配の方まで年齢、ライフステージに合わせて、診療方針をご提案し、お口の健康と全身の健康をサポートさせていただきます。お口の中に関して不安やお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。
このようなお悩みや症状はありませんか?
治療だけの場所ではなく、皆様の笑顔を作るクリニックを目指しております。お口まわりに不安やお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
虫歯をはじめとした多くの歯科疾患は細菌感染によって引き起こされる、感染症です。
歯の表面に付着したプラーク(歯垢:しこう)、バイオフィルムは多種多様な細菌の塊で形成されており、飲食物に含まれる糖分を摂取・分解することで酸を出します。この酸によって歯が溶かされることで虫歯(う蝕)が進行していくのですが、人の唾液には酸を中性に近づける働きや、含まれているカルシウムなどのミネラル成分によって、酸で溶かされた歯を修復する機能があります。しかし、糖分の摂取が頻繁であると、酸による緩衝(やわらげる)や修復が追いつかず、歯が溶けたままの状態が続くことになり、表面の崩壊が進むことで、虫歯(う窩)となります。虫歯となった歯質は、自然に回復することはないため、歯科治療による修復が必要となります。
つまり、虫歯は口の中での、細菌、酸による侵蝕と、唾液による防御反応のバランスが崩壊した状態と考えられます。
乳歯も永久歯も虫歯の治療には大きな違いはありません。穴が開くような虫歯は削って金属やプラスチックで修復するのが基本ですが、虫歯が進行すると、歯の神経にまで細菌が侵入してしまうことがあり、この場合、歯の神経を取り除く治療が必要となります。さらに進行すると細菌が歯の根元にまで及び、感染が骨まで広がった最悪のケースでは抜歯が必要になることもあります。
初期段階の虫歯では自覚症状が現れませんが、日常的なケアを怠ると悪化し、やがて痛みを伴うようになります。虫歯は早い段階で治療を開始すれば、比較的簡単な処置で済みます。早期に見つけて早期に治療しましょう。
歯みがきは、歯面から歯垢を物理的に除去する予防法ですが、これにはご自身で行うセルフケアと、歯科医師や歯科衛生士らの専門家によって診療室で行われるプロフェッショナルケアがあります。ほとんどの方が歯をみがく習慣はついていますが、歯ブラシによる歯磨きだけでは汚れの60%くらいしか取り除けていないとの報告もあり(フロスや歯間ブラシの使用を励行)、セルフケアで歯垢を毎日完全に除去することは、現実には不可能と考えられます。虫歯予防を成功させるために、定期的にプロフェッショナルケアを受けるなど、セルフケアとともに他の虫歯予防法を組み合わせることも大切です。
フッ素は虫歯菌から作られる酸の生成を抑制する効果が期待できます。現在、市販の歯磨き粉の90%以上にはフッ素化合物が含まれており、とくに乳歯やはえたての永久歯に対して、虫歯の予防効果が大きいとされています。そのため、小児期においては、3~4ヶ月に1回の歯面塗布を推奨しております。ただし、フッ素を塗ったからと言って、虫歯ができないというわけではありませんので、お子さんご自身の歯みがきやお母さんの仕上げみがきは忘れずに行うようにしましょう。
歯周病と言えば、かの有名なギネスブックにも、「全世界で最も患者が多い病気は歯周炎などの歯周病である。
地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない」
と、語気も強めに書いてあるくらい、代表的な歯科疾患です。
虫歯菌と同様に、細菌により引き起こされ、その病態に応じて、歯肉だけに炎症がある状態(歯肉炎)から始まり、感染が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされていき(歯周炎)、歯を失う一因となります。前者は適切なプラークコントロール(歯磨き)により回復しますが、後者は後戻りの効かない病態であるため、歯周炎にまで至らないための予防策が必要といえます。歯周病は、とくに初期の段階では痛みなどの自覚症状がないため、歯科での検査を受けないと正確な診断を行うことはできません。「歯ぐきの腫れ」「歯ぐきからの出血」「歯のぐらつき」などは歯周病のサインともいえますので、このような症状がありましたらお気軽にご相談ください。
予防の基本は、『細菌の量のコントロール』、即ち1にも2にも適切な歯磨き(プラークコントロール)が重要です。歯垢は取り除かなければ硬くなり、歯石といわれる物質に変化し、歯の表面に強固に付着します。この歯石自体には強い病原性はありませんが、周囲に細菌が積み重なることで、生体の防御反応(免疫応答)により歯肉炎や歯周炎が惹起されます。歯周病の予防では、毎日の歯みがきを欠かさずに行い、定期的に歯科医院んで菌量をコントロールすることが有効的です。
歯周病になった場合には、歯科で専門的なクリーニングや咬み合わせの調整などが必要となります。
歯を喪失した場合、放置していると周囲の歯に負担がかかることで、さらに歯を失ってしまったり、嚙み合わせの悪化を招いたりする可能性があります。入れ歯は、ただ噛めるようになることだけが目的ではなく、残っている歯が移動するのを防いだり、歯の抜けたところが痩せてしまうのを防いだりといった大切な目的があります。違和感や、見た目に対するデメリットもありますが、入れ歯には保険適用のものや適用外のものまで、素材も様々ですので、ご相談ください。また、そのほかの治療として両隣の歯を土台にして、橋をかけるように人工歯を設置するブリッジ治療もあります。ブリッジは固定式なので、取り外したり、装置を洗ったりする手間はありません。しっかりと両隣の歯に固定されているために、食事の際も、違和感なく食べることができる一方で、隣接する歯を切削しないといけないデメリットも存在します。いづれの治療にも、メリット・デメリットがありますので、まずはご相談ください。